不破冬護の気まぐれ日記◆シルバーレインキャラクター以外のコメント・広告等は一切消去させていただくよ◆※シルバーレインを知らない、苦手な方は閲覧をご遠慮下さい※
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ちょっと昔話。
文才はないからあまり見ないほうがいいかも。

というか、みないで(じゃあ書くな)











ある日突然、不思議な能力を使えるようになっても
私には大して影響は無かった。

と、いうよりあまりこの能力を使う気が無かった。
師匠についてまわっているほうが、面白かったから。

でも

この能力のせいで
命を狙われているだなんて、知らなかった。

もし知っていたら、この能力を使いこなす訓練をしたはずなのに…


* * * * * * *
「師匠」

朝6時。
簪を手に握り締めめたまま部屋から飛び出し。
飯もろくに食わずに、私は外へとかけて行く。
真冬の風が冷たくて、白い息が顔を包む。

林を抜けて、川を渡って、奥へ奥へと進んでいくと小さな古びた家がある。

その先の滝を、師匠はいつも眺めていた。

「冬護…おはよう」

前髪で目は隠れているが、口元を緩めて微笑む。
私はそれに釣られてにっこり笑った。

「おはようございます、師匠」

「滝を見るの、好きですね」と言うと、「まぁね」と小さく呟いた。
それから再び、師匠は滝へと視線を戻す。
滝が落ちていく音が、振動が、師匠は好きだといっていた。

「冬護」

白い長髪を緩く揺らしながら振り返り
少し間を空け、「お前、最近背…伸びただろ」

「はい…少しだけ」

伸びたといっても、師匠からしたらまだまだ小さい。
それでも、「でかくなったな」といいながら私の頭を撫でた。

「いつか、俺を抜くくらいでかくなるんだろうな」

ふふ、と笑いながら手を下ろす。
師匠は周りの人より大きいから、抜いたら凄いことになるな。

師匠の視点からみたこの世界は、どうなっているんだろう。

時々、気になっていた。
だから「抜いてみせます」と、強く答えた。

それから暫く沈黙した。
簪のことなんて、すっかり忘れ
静かな時間が、ゆっくりと…

「あの、師匠…」

足音にきづいて振り返ると、人間ではない、"何か"が此方へと迫ってくる。
「何かがくる」と、言う前に…
私と"何か"の間へと入り、師匠は私に被さるように倒れこんだ。

師匠の体を、鈍い音が突き抜けて

「冬護…無事で、よかった…」

お前は俺の分まで、強くなる義務がある。
そう、かすれた声で言うと、師匠の全体重が私にかかり。

気づいたら
師匠の淡い色の着物は、赤く染まっていた…

* * * * * * *

「師匠」

滝の横の茂みに置かれた、小さな墓。

「私、師匠より大きくなりました?」

滝へと視線を移すと、いつも師匠が立っていた位置へと歩き出す。
滝の音と振動を、めいっぱい体に受けて。

「髪はまだ、師匠には追いついていないけど…」

呟きながら、視線を上へと移し。
師匠の好きな滝に、簪を1つ放り投げた。

あの日、師匠に渡すはずだった簪を。
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